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皆川 雅朋*; 岡田 靖*; 野内 健太郎*; 佐藤 泰彦*; 吉井 文男
Colloid and Polymer Science, 278(8), p.757 - 763, 2000/08
電子線照射によるアクリロニトリルの包接重合を-78の低温で行った結果、以下の事実が明らかとなった。(1)重合収率は線量とともに増加し、70%で一定値に達した。(2)立体規則性は、線照射の包接重と同じようにアイソタクチック構造のものが得られた。規則性は重合収率に依存し、収率20%で70%、収率60%で50%のアイソ構造である。これは線の照射よりも低い。(3)分子量は収率に対し、50%に極大が現れた。最大の分子量は1.210である。(4)分子量分布は線量の増加とともに広くなる。
橋本 和幸; 大森 巍*
Technetium, Rhenium and Other Metals in Chemistry and Nuclear Medicine, p.325 - 328, 1999/00
核医学の分野で幅広く用いられているテクネチウムは安定同位体が存在しない元素であるために、その化学的知見が限られている。テクネチウムの最も安定な化学種である過テクネチウム酸イオン(TcO)とチオ尿素の反応によって生成するTc(III)-チオ尿素錯体は、3価のTc錯体合成のための出発物質として応用されている。本研究では、TcOと5種類のチオ尿素誘導体(チオ尿素、メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素及びテトラメチルチオ尿素)との錯形成反応を可視スペクトルの時間変化を追跡することにより、速度論的に解析した。その結果、2段階の反応が観察され、それぞれの反応の速度定数を求めた。さらに、反応機構及び反応速度に対するチオ尿素誘導体の置換基効果について検討した。
文沢 元雄; 稲葉 良知; 菱田 誠; 小川 益郎; 小坂 伸一*
JAERI-Tech 96-022, 82 Pages, 1996/06
本報告では、環境への二酸化炭素排出量の多い火力発電所の燃焼ガスを対象とし、核熱を利用して二酸化炭素を分離・回収する技術、回収した二酸化炭素を処分、再利用するプロセスの検討を行った。選定された再利用製品であるメタノール、尿素、エチレン及びガソリンを製造するプロセスのうち、需要面からガソリンのプロセスが有望と判明した。そこで、改良したエチレンプロセスとARCOプロセスの結合によりガソリンを製造する新プロセスを提案し、その実現の可能性を論じた。
吉井 文男; 幕内 恵三
JAERI-Conf 95-003, p.584 - 587, 1995/03
尿素は種々の有機化合物(ゲスト分子)を六方晶系のカナル内に取込んだ包接化合物を形成することが知られている。このカナル径は5~6のため、限られたゲスト分子しか包接できない。しかし、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)モノマーとの共存下で尿素と包接化合物をつくると、本来単独では尿素と包接化合物を形成しないものが、尿素カナルに取込むことができることが分った。この手法により香料や忌避剤をHDDAによりカナル内に取込み、照射を行うと、重合したHDDAの間にそれらが揮発することなく安定に包接できることが分った。
橋本 和幸; 大森 巍*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 188(6), p.391 - 400, 1994/00
過テクネチウム酸イオン(TcO)とチオ尿素の反応によって生成するテクネチウム(III)-チオ尿素錯体は、テクネチウム(III)錯体合成の出発物質として応用されている。本研究ではテクネチウム(III)-チオ尿素錯体の生成反応について、可視スペクトルを追跡することにより、速度論的に解析した。その結果、2つの反応(初期反応および後期反応)が観測され、それぞれの反応の見かけの速度定数を求めた。それぞれの速度定数は、チオ尿素濃度の2次に比例していることがわかり、それぞれの反応の律速段階は、Tc(VII)からTc(V)およびTc(III)の還元反応であると結論された。
吉井 文男; 幕内 恵三
Macromolecular Reports, A30(SUPPL.1-2), p.127 - 135, 1993/00
従来尿素と包接化合物をつくる物質は尿素がつくるカナルの径が5であるためにごく限られたものしか包接化合物をつくらなかった。しかし、我々の研究において、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)が介在するとこれまで尿素と包接化合物をつくらない物質がHDDAによりカナル内に引入れられる。これを誘引剤、忌避剤、防殺虫剤を包接して尿素カナルから徐々に放出するか、また完全に封じこめるために、モデル化合物としてリーフアルコール(葉っぱの匂い)、(LEA)を使いHDDAとの包接化合物の熱安定性やカナル内からの放出性を調べた。熱安定性はLEAのOH基とカナルとの水素結合による相互作用によりHDDA単独よりも安定になる。LEA尿素混合物は15日で全部が揮発し、未照射カナルからは75日で揮散した。照射カナルは初期に揮発するが、その後は40%が重合したHDDAオリゴマーの間に包接される。その線量は30kGyである。
橋本 和幸; 工藤 博司; 大森 巍*; 吉原 賢二*
Radiochimica Acta, 63, p.167 - 171, 1993/00
テクネチウム(III)錯体は一般に置換不活性と考えられているが、テクネチウム(III)-チオ尿素錯体はテクネチウム(II)錯体合成の出発物質として用いられており、その反応機構の解明はテクネチウム(III)錯体の反応性の理解につながる。そこで本研究では、チオ尿素誘導体のテクネチウム錯体とピリミジン誘導体との反応について溶媒抽出法によって調べた。その結果、抽出挙動はそれぞれ(チオ尿素およびピリミジン)の置換基に大きく依存していることが認められた。さらに反応機構を解明し、その反応速度定数を求め系統性を明らかにした。
橋本 雅史; 和田 博之*; 大森 巍*; 吉原 賢二*
Radiochimica Acta, 63, p.173 - 177, 1993/00
ヘキサキス(チオウレア)テクネチウム(III)錯体との配位子置換反応により、代表的なポリアミノポリカルボン酸であるEDTAおよびHEDTAを配位子とした+3価のテクネチウム錯体を合成することができる。この配位子の置換反応に対する速度論および生成する錯体の組成という二つの視点から錯体の生成反応の機構を考察した。
not registered
PNC TJ1262 92-001, 96 Pages, 1992/02
本研究は、放射性ヨウ素を含む廃棄物を安全に処分するための最終処分法を確立することを目的としている。一般に、ヨウ素のようなアニオンは、地下水環境下においては吸着され難く、カチオン性核種のように天然バリアーによる拡散遅延効果が期待しがたい。そこで、本研究では、人工バリアーとしてヨウ素吸着材の検討を行っている。本年度は、候補材として天然鉱物のシン砂、人工の銀チオ尿素添着モンモリロナイトおよび無機イオン交換体の3種類について、その吸着特性や吸着機構を検討した。また、漏洩防止という観点から疎水性のヨウ素固定化材についても検討した。その結果は次のようにまとめられる。1.シン砂の吸着機構1. 吸着温度が上昇しても吸着量が減少しないことから物理吸着ではない。また、共存イオン効果もないことから、イオン交換による吸着でもないと判断された。2. 平衡吸着量は、10-5mol/g程度であり、この吸着量はシン砂に含まれるHgSに比べて極めて少なく、また、ヨウ素がHgS試薬と反応しないこと及び元素分析の結果から判断すると、ヨウ素のシン砂への吸着はHg2Sのような一価の水銀化合物が反応して不溶性のHg2I2を生成するためと推定された。3. 地下水環境下においても、シン砂のヨウ素分配比(Rd)は、低濃度ならば約10,000であり、ヨウ素吸着材として十分に機能することが立証された。2.銀チオ尿素添着モンモリロナイトの吸着機構1. 元素分析やIR測定の結果、吸着材の調製に使用した銀チオ尿素錯体は、3分子のチオ尿素が銀にS配位していることが確認された。2. 本吸着材の吸着機構は、モンモリロナイトに取り込まれた銀チオ尿素錯体がヨウ素を吸着、またはチオ尿素が流出することによって生じる銀の加水分解種がヨウ素を吸着していると考えられた。3.無機イオン交換体の吸着特性本年度調製したハイドロタルサイト系の中で、Mg/Bi系の化合物が高いヨウ素吸着能を示した。ただし、地下水環境下では、共存イオンの影響を受けて、吸着率が低下する傾向があった。4.疎水性ヨウ素固定化材の特性接触角を粉末法で測定した結果、非常に濡れにくいことは確認されたが、水に接触した面からは、通常のヨウ化銀の溶解度にしたがって溶出が起こると推定された。
吉井 文男; 幕内 恵三
材料技術, 10(9), p.280 - 288, 1992/00
ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)は、単独では尿素と包接化合物をつくらないモノマーを包接化合物内に引入れ、そのモノマーとHDDAの2成分をゲスト分子とする尿素包接化合物をつくる。HDDAが種々のモノマーを引入れた包接化合物の共重合反応では、得られる共重合体の組成が、照射前の仕込みの組成と同じである。さらに、HDDAは香料や忌避剤を引入れた粉末状の尿素包接化合物をつくり、照射により、HDDAのオリゴマーの間に包接できる。この香料や忌避剤は、照射線量の調節により包接化合物中から徐々に放出でき、また完全に閉込めることができる。以上の引込み効果を、放射線共重合反応や徐放性粉体の調製に応用した結果を総説としてまとめた。
皆川 雅朋*; 宮野 和幸*; 森田 悌介*; 吉井 文男
Macromolecules, 22(5), p.2054 - 2058, 1989/00
被引用回数:22 パーセンタイル:72.35(Polymer Science)放射線照射による尿素包接重合法では、立体規則性に富んだポリアクリロニトリル(PAN)が得られる。この立体規則性PANのジメチルホルムアミド(DMF)への溶解挙動をレーザー光源を用いた濁度測定装置によって調べた。溶解温度(Tsol)は濁度が消失し、完全に透明な均一溶液が得られる温度として定義した。種々のタイプのPANのTsolは、分子パラメータの関数でまとめると、Tsolの値は立体規則性にのみ規定され、分子量による影響は比較的小さく、Tsolと立体規則性との間に定量的関係が見出された。さらに、温度を上げた時の溶解挙動の機構を熱力学的立場から考察した。
吉井 文男; 嘉悦 勲
高分子論文集, 36(1), p.61 - 63, 1979/01
被引用回数:0長鎖モノマーの尿素包接化合物に線を照射した後、種々の溶媒を添加して溶解処理を行うことによっておきる後効果重合について検討した。その結果、常温(25C)においても比較的粘度の高い溶媒を添加した場合は、冷却したメタノールを添加した場合よりも著しく後効果重合が起こり、重合率は100%近くに達した。これは粘度の高い溶媒の中で、カナルを構成する尿素が徐々に溶解するとともに解放されたモノマーの重合が起こるためである。そしてこの高い重合率は溶媒の粘度が高いために停止反応がおこりにくく成長ラジカルの寿命が長くなるためと考えられる。
吉井 文男; 渡辺 祐平; 嘉悦 勲
Eur.Polym.J., 15(4), p.323 - 324, 1979/00
被引用回数:3一連のガラス化性モノマーの重合反応の研究の際にアクリレートモノマーの重合の開始および成長ラジカルの同定が必要になってきたが、バルクだとラジカルが不安定なために同定がむずかしかった。そこですでに長鎖モノマーであるヘキサンジオールジアクリレートが尿素と包接化合物をつくり、後効果重合することを見出していたので、これを使って、後効果重合と関連ずけて、アクリレートラジカルの同定を行った。25Cの照射で水素付加型のESRスペクトルの分離のよい5本線の開始ラジカルがみつかり、それは、70Cに昇温したときに3本線の成長ラジカルに変わった。ラジカル濃度の温度依存性は、包接化合物の分解温度(90C)では速やかに減少するが、それ以下の温度ではきわめて長い時間成長ラジカルが観察され、尿素カナルの壁の保護効果がきわめて大きいことが分かった。さらにその減衰曲線は後重合挙動とよく対応し、重合をよく説明できた。
吉井 文男; 嘉悦 勲
Angewandte Makromolekulare Chemie, 69(989), p.1 - 13, 1978/00
被引用回数:6尿素と種々のモノマーとの包接化合物およびそれらの放射線重合(包接重合)について検討した。その結果、これまでの包接化合物よりも比較的分子鎖の長いヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)とヘキサンジオールモノアクリレート(HDMA)が25Cで、グリシジルアクリレートが0Cで包接化合物を短時間のうちにつくった。それらは低温でしか安定に存在しない。これまでの包接化合物にくらべて、室温以上でもきわめて安定である。その構造は六方晶系であった。重合速度は照射線量が増すほど、また、照射温度が高いほど大きい。ラジカルは25Cの照射でもトラップされ、それは、包接化合物の分解温度にまで昇温したときに著しく後効果重合し、これも昇温とともに逐次重合が起るこれまでの包接重合とことなり、分子鎖の長いモノマー特有の後効果重合であることが分った。重合中はカナルの結晶格子の尿素が崩れながら進行する。ポリマーはTgとIRスペクトルに溶液重合のものとに差異が認められた。
吉井 文男; 嘉悦 勲
Angewandte Makromolekulare Chemie, 69(1006), p.15 - 32, 1978/00
被引用回数:3ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)およびヘキサンジオールモノアクリレート(HDMA)が尿素と包接化合物をつくるときに引込み効果という現象、すなわちそれ自身では包接化合物を作らない比較的大きな分子でもHDDAおよびHDMAが共存すると、室温で包接化合物をつくるようになる。重合成の物質では最初の事実を見出した。その引込む割合は、HDDAの方がHDMAよりも大きく、分子サイズの小さいものほどその割合は大きくなるが、HDDAはスチレン程度であれば、等モル引込むことができる。これら引込まれた分子は放射線照射により共重合反応をし、HDDAの場合は、それ単独よりも重合率が大きく、また、引込む分子がアクリレートよりもメタクリレートの方が共重合反応しやすいことが分った。これにより、従来のようにごく限られたモノマーしか包接重合しなかったものから、より広い重合反応が可能となり、重合法としての一般性がでてきた。
吉井 文男; 早川 直宏; 阿部 俊彦
高分子論文集, 32(12), p.717 - 723, 1975/12
被引用回数:4広幅NMRにより尿素包接化合物中の1.3-ブタジエン(BD)の放射線後効果重合(包接重合)について検討した。得られた結果は前報のアクリロニトリル(AN)および塩化ビニル(VC)の包接重合と対比して考察した。BDは尿素と1:4のモル比で包接化合物をつくる。尿素包接化合物中のBDには、ANやVCに認められないきわめて運動しやすい成分があり、他のBDの線幅はすべての温度域でVCの場合より広い。尿素の線幅はVCのときよりも低温側から減少する。重合は-78C付近から顕著に起り、20Cでは全BDが包接化合物中で重合する。重合中はANやVCの場合と同様に包接化合物に生成した活性中心へモノマーが移動して重合する。カナルの尿素はポリマーになった周辺の尿素が崩れながら進行するANやVCの包接重合と異なり、常に尿素のカナルは保持されたまま重合が進行し、ポリブタジエン-尿素包接化合物になる。その構造は六方晶系で、a=8.21の値を得た。
吉井 文男; 阿部 俊彦; 小林 康司
高分子論文集, 32(8), p.477 - 483, 1975/08
尿素包接化合物中のアクリロニトリル(AN)のインソース重合を行い、前報の後効果重合と比較して考察した結果、次のような諸事実が明らかになった。(1)重合速度および溶液粘度はANと尿素のモル比が1:1のとき最も大きく、後効果重合の場合と同様の結果が得られた。しかしながら、溶液粘度は重合時間に対しては後効果重合とは異なった挙動を示した。(2)重合速度は線量率が小さいところではほぼ Iになるが、線量率が高くなると(210 r/hr以上)、 Iになる。(3)分子量分布は重合時間とともに広くなり、後効果重合のものより広い。Giは重合時間とともに減少するが、その値は後効果重合で得られた値よりも大きい。(4)ポリマーの立体規則性はアイソタクチック構造に富みモル比や重合時間によって変化しない。(5)-100C以下で重合したポリマーにはケテンイシンおよび環化構造が含まれており、それはその温度で重合率の増加とともに増大する。
吉井 文男; 阿部 俊彦; 早川 直宏; 田村 直幸
高分子論文集, 32(7), p.406 - 410, 1975/07
アクリロニトリル(AN)-尿素包接化合物の包接過程および後重合過程を広巾NMRにより追跡し、前報と関連づけて包接重合反応を論じた。広巾NMRの線は、バルクのANと尿素包接中のANとでは大きく異なる。包接化合物のANと尿素のモル比は、遊離のANによる線巾の狭い成分がちょうど消失するところから、1:1.2になり、AN1と尿素3のモル比では28時間で完全に包接化合物をつくることがわかった。この広中NMRで求められたモル比および包接時間は重合挙動から求められた結果と良く一致した。重合中は、重合とともにあらわれるポリマーによる巾の広いピークをモノマークの包接化合物のスペクトルから分離し、重合収率を連続的に追跡することができ、この包接重合反応を研究するのに広巾NMR法はきわめて有力な方法であることがわかった。
吉井 文男; 阿部 俊彦; 依田 修
高分子論文集, 32(7), p.399 - 405, 1975/07
尿素包接化合物中のアクリロニトリル(AN)の後効果重合の重合反応におよぼす反応条件の影響、得られたポリマーの分子量分布および包接化合物の示差熱分析ならびにX線回折について検討した。包接化合物の示差熱分析とX線回折ならびに重合挙動の結果からAN-尿素包接化合物のモル比は約1:1と推定した。重合速度は前照射線量とともに増加するが分子量(sp/c)は小さくなる。重合温度に対しては、-100C付近から顕著になり、高いほど重合速度、分子量、いずれも大きくなる。ポリマーの分子量分布はかなりせまいことがわかった。重合の開始のG値はANと尿素のモル比に対して、重合率が飽和したところではほぼ一定で、その重合収率を支配するものは分子鎖の大きさであることがわかった。
吉井 文男; 阿部 俊彦; 早川 直宏
高分子論文集, 32(7), p.429 - 432, 1975/07
尿素包接化合物中の塩化ビニル(VC)の後効果重合を行い、広巾NMRにより、包接化合物のVCと尿素のモル比および温度を変えたときならびに重合中のスペクトルの変化を観察した。得られた結果は前報のアクリロニトリル(AN)の尿素包接重合と対比して考察した。VCは尿素と1:3のモル比で包接化合物をつくることおよび重合は包接化合物中のVCスペクトルの線巾が減少しはじめる-65C付近から顕著に起ることならびに包接化温度と重合温度域がANの場合より高温側で起ることがわかった。重合の進み方はANの場合と同様であった。さらに、重合中はVCおよび尿素分子が照射していない試料よりも活発に運動していることもわかった。
長弘 陽*; 藤田 泰生*; 宮崎 康典; 足立 純一*; 星野 正光*
no journal, ,
近年、高エネルギーの電離放射線による細胞損傷機構を原子分子レベルで解明する試みが行われている。その1つとして生体構成分子に対する電離放射線の直接エネルギー付与があり、二次電子を生成する電離過程や放出電子の衝突過程など、電子・分子が対象となる後続過程が注目されている。本研究では、腎臓で生成される生体分子の1つ、尿素を標的とした高分解能真空紫外光電子分光実験を行い、高精度量子化学計算による電離エネルギーの見積りと帰属を行った。